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2007.08.11 (Sat)

ゲンバク

毎年あえて当日に書くのは避けていること。
今年もいろいろと考えた。

おじいちゃんはなぜ死ぬまで原爆について一言も語らなかったか。
お風呂でも原爆による火傷痕にタオルをかけて、見せないようにしていたのはなぜだったのか。

おじいちゃんが被爆したのは、広島の赤十字病院内。
そこにはたくさんの被爆者が、生々しい傷の手当に訪れた。

「水を下さい」「助けてください」
そうやって訪れる人々を助けてあげられなかった…と言う自責の念。
それは、あの被爆で助かった人たちの心を長年蝕んだそうだ。

黒焦げになった人々の上を歩き、惨劇を見つめた人々。
鼻が折れるのではないかと言うくらいの異臭もあったという。

被爆していない人々が、想像でものを言ってもどうしようもない。
だからこそ、当事者の声が聞きたいと思って当然だ。

しかし、被爆者はなかなか当時のことを語らなかったそうだ。
それは、私のおじいちゃんだけではなかった。

二重被爆の事ですら、語られるようになったのは最近のこと。

おじいちゃんが隠したかったのは火傷痕ではなくあの忌まわしい過去。
記憶の中から消し去ってしまいたいような恐怖と心の痛み。

「自分よりも酷い体験をしている人たちがいる」
惨劇の中でのそういう思いも、語られなかった要因の一つだという。

「ひとのために何が出来るか」
おばあちゃんと共に、いつもそう考えていたおじいちゃんは、きっと原爆による心の闇を抱えていたんだろう。目の前で亡くなった人たちに、報いたいとも思っていたのかもしれない。

今マスメディアにいるひとたちのほとんどは、原爆の実際を知らない。
テレビでどんなに当時の映像が流れていても、そこにリアリティが薄く感じられ、とても虚しく響いてくる。

そんな中で、最近読んだマンガで感銘を受けるものがあった。
原爆というよりも、被爆者の心にスポットが当たっている。
何度も何度も読み返した。読むたびに新しい感情が湧いてきた。

私が一番知りたかったおじいちゃんの心。
そして、被爆者の血を引く私の心までもが詰まっていた。

夕凪の街桜の国 夕凪の街桜の国
こうの 史代 (2004/10)
双葉社

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作者は被爆者ではないけれど、なんだかとても心打たれた。

被爆国の日本人だからこそ、みなさんにもぜひ読んで欲しい。
リアルで私と会える人だったら、私が貸すから読んで欲しい。

映画にもなっているので、ぜひ観て欲しい作品です。

私は巨大なきのこ雲を見ても、あまりリアリティが感じられない。
あの雲の下で、どれだけの人がどんな風に存在したのか。
その後も、どんな思いで生きていたのかが見えないからだ。

これは『はだしのゲン』のアニメ。
これでも十分見るに辛い内容だが、実際はもっと凄まじかっただろう。

あのとき、同じ空の下で生死を分けたものは何だったのだろう。
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12:04  |  日常 Daily life  |  TB(0)  |  CM(3)  |  EDIT  |  Top↑

*Comment

こんにちは。お久しぶりです^^
以前にも何度かコメントさせていただいたものです。
私も2日前に『夕凪の街 桜の国』の映画を見に行ってきました。
被爆3世の私だからか、ほぼ終始涙が出っ放しでした。
とても心にくる映画でした。
特に皆実が死ぬ間際の
「原爆を落とした人、"やった!また一人殺せた!"って、ちゃんと思っとる?」
という言葉が胸に残っています。
怒りと悲しさと虚しさと…少しの希望。
とても複雑な気持ちで見ていました。

私は今年の冬に赤ちゃんを産みます。
未だ、義家族にはおじいちゃんの2次被爆の事は隠したままです。
生まれてくる子供に、私はこの先どうやってこの事実を伝えるか。
まだぼんやりとした考えでしかいません。
アネモネ |  2007.08.18(土) 21:15 |  URL |  【コメント編集】

私が自分のことを被爆三世だと知ったのは中学のころ。
でも、大人になり娘の死を受けるまで、そのことを重く受け止めたことはありませんでした。

子孫の結婚差別の問題などで被爆したことを隠すためか、祖父は被爆者健康手帳を捨ててしまいましたし、私が被爆三世だと証明するハッキリとしたものはありません。
祖父がある人物名鑑に載っているのですが、そこに「広島の赤十字病院で被爆」と記されているのみです。

でも、息子にはきちんと小さいうちから話しています。
核の恐ろしさ。その問題に私たちが他人事ではないこと。

人それぞれで、いろんな考えがあると思います。
それはアネモネさんが話したくなったときでいいと思います。

被爆者の血が、どこまで影響を受けるのかも今のところ分かりません。

息子には伝えますが、息子が結婚するとき。
今のままでは私はもしかしたら相手のご家族の方に隠すかもしれません。

もし私が被爆者の血を引いておらず、自分の息子が被爆者の血を引く人と結婚すると言ったならば、言い知れない不安がよぎる気がするのです。

でも、そうならなくてもいいように。
祖父のことを平和の問題を含めて考えられるように。
今からしっかりとした知識と信念を自分の中に育てていこうと思っています。

私は小さい頃から皮膚が弱く、病気がちでした。
原因不明の頭痛や腹痛で、精密検査を受けたこともあります。
でも結局原因は分からないままでした。

だけど、それが被爆と関係があるかは分かりません。
今の段階では、何も分からないんですよね。

もしかしたら普通の人よりもリスクは高いのかもしれません。
決して心配をさせるつもりではなく、「普通は大丈夫だから」というちょっとした油断は禁物だと思うのです。

じゅうぶん身体にご自愛くださいね。
ふーみん |  2007.08.19(日) 20:01 |  URL |  【コメント編集】

そうですね。
自分なりに伝え方と時期を考えていきたいと思います。
義家族に知れた時の不安しか今は頭にないので、まだまだ自分の事しか考えてないようです。
子供を産めば少しは強くなれるかななんて思っていますが。

私も小さい頃から皮膚が弱いです。
何かしらのアレルギーと言われていますが、原因などはわかっていません。
母もそうです。よく湿疹などが出ます。
これも原因はわからないんですよね。
被爆の血が関係あるのかもわかりません。
兄二人はいたって元気なので。

出産に関しても全く不安がないといえば嘘になります。
でも、自分を信じて、自分を産んでくれた母を信じて、その日を迎えたいと思います。
暖かい言葉どうもありがとうございます。

それにしても、ふーみんさんはお着物が似合われますね!
山鹿灯篭の姿も素敵です。
私も着物好きなもので。
今はお腹が大きいのでなかなか着れませんが、出産したらまたどんどん着たいです。

アネモネ |  2007.08.21(火) 15:39 |  URL |  【コメント編集】

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